2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト神経幹細胞をモデル細胞として応用したグリオーマ幹細胞標的薬の開発
Project/Area Number |
21591888
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部) |
Principal Investigator |
金村 米博 独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部), 臨床研究センター・EBM先進医療研究開発部・再生医療研究室, 室長 (80344175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正札 智子 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター, 臨床研究センター・EBM先進医療研究開発部・幹細胞医療研究室, 室長 (40450895)
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Keywords | 脳神経疾患 / 薬剤反応性 / 癌 / グリオーマ幹細胞 |
Research Abstract |
1.手術摘出標本から樹立したグリオーマ幹細胞の特性解析 Glioblastoma手術摘出標本から、ヒト神経幹細胞の樹立・培養に最適化されたneurosphere法を使用してグリオーマ幹細胞の樹立を試み、in vitroでsphere状態を維持して増殖可能な複数のグリオーマ幹細胞様細胞(glioma stem like cell ; GSLS)の樹立に成功した。その中で長期培養が可能な1クローン(BT-21)を使用し、神経組織由来ヒト神経幹細胞(NSC)を比較対照として、FACSを用いた表面マーカー発現様式、マイクロアレイを用いた遺伝子発現解析、レクチンアレイを用いた細胞表面糖鎖解析を各々実施し、細胞特性比較を実施した。 FACSを用いた解析において、BT-21とNSCの間では細胞表面マーカーの発現様式に差異が認められ、特にABCトランスポーターの発現様式に相違が確認された。また、マイクロアレイ解析では、NSC2株とBT-21の比較において、4844遺伝子に2倍以上の発現量の差がある事が明らかとなったと同時に、各々の細胞にのみ選択的に発現する遺伝子群も同定された。レクチンアレイ解析では、BT-21は5種類のレクチンに高い親和性を有することが明らかになった。 2.Micro Sphere Arrayを用いたスクリーニング系の開発 培養フラスコ内で維持培養されているNSCをMicro Sphere Arrayに播種し、アレイ上で均質なヒトneurosphereを作製するための培養条件の検討を実施した。その条件を用いて、増殖因子(EGF)がNSCの増殖に及ぼす効果の評価をMicro Sphere Array上に作成したヒトneurosphere径の経時的変化率から推定する手法を検討した。
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Research Products
(6 results)