2011 Fiscal Year Annual Research Report
培養骨髄細胞移植による骨再生技術の確立ーストレス刺激培養法の有用性の検討ー
Project/Area Number |
21591915
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鬼頭 浩史 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40291174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 浩史 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60566975)
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Keywords | メカニカルストレス / 骨髄細胞培養 / 骨組織再生 / 骨延長モデル / 多血小板血漿 / HIF 1α / 三次元培養 |
Research Abstract |
ラットの骨髄細胞をコラーゲンゲルに包埋して、メカニカルストレス下に三次元培養した。メカニカルストレスは1Hzの周期的伸展(dynamics tretch: DS)と周期的圧縮(dyllamic compression: DC)、一定の静的伸展(static stretch: SS)と静的圧縮(static compression: SC)の4種類に分類した。培養上清中のA:LP活性はDS群とDC群でコントロールと比較して有意に増加していた。hypoxia inducible factor 1α (HIF 1α)のmRNA発現はDC群で上昇しており、核内のHIF1αの蛋白量はDS群、DC群、SS群で上昇していた。したがって、DS群およびDC群での骨髄細胞の培養が骨再生治療に有用であると考えた。そこで、DS群、DC群で培養した骨髄細胞を高濃度の多血小板血漿(platelet rich plasma: PRP)とともにラット骨延長モデルの延長部位に移植した。一骨延長モデルは術後1週間の待機期間ののち1日0.75mmずつ10日間延長するものとし、手術時、延長開始時、延長後5日、延長終了時に細胞を移植した。従来の方法で培養した細胞(骨誘導培地で3週間単層培養)をコントロールとして、新生骨形成をレントゲンにて評価した。統計学的な有意差はなかったが、DS群においてコントロール群に比較して新生骨形成が良好な傾向があった。また移植時期としては、延長終了時に移植したものよりは延長期間中に移植したもので、骨形成が促進される傾向にあった。延長終了後2、4、6週で延長部の組織を取り出し、組織学的に検討した。2週後ではDS群、DC群においてコントロールと比較してvon Kossa染色による骨新生が良好で、アルシアンブルー染色による軟骨形成も促進されていた。4、6週ではいずれの群も、コントロールと明らかな差は認めなかった。
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