2011 Fiscal Year Annual Research Report
転移性骨腫瘍に対する次世代ビスフォスフォネートを用いた磁気ターゲッティング療法
Project/Area Number |
21591916
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保 忠彦 広島大学, 病院, 講師 (70397959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 光夫 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70177244)
下瀬 省二 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30304439)
松尾 俊宏 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他の部局等, 医師 (90397977)
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Keywords | 癌 |
Research Abstract |
われわれはイリノイ大学と共同で化学的および分子生物学的な視点からアプローチし、強力な癌治療薬としての新規ビスフォスフォネートの開発を行っている。平成23年度前半は平成22年度より続く新規ビスフォスフォネートを用いた免疫療法への応用研究を継続した。平成23年度後半はより強力な新規ビスフォスフォネートの合成に成功しその抗腫瘍効果の確認を行った。さらに、われわれはバナジウム金属錯体を利用したバナジウム・ビスフォスフォネート複合体を新たに開発し、悪性骨腫瘍に対する抗腫瘍効果も検討した。 1.ビスフォスフォネートの免疫細胞誘導効果:健常人末梢血からFicoll-Paque遠心分離法を用いて単核球を分離後、各種ビスフォスフォネートを加え1週間培養後、Flow CytometerでγδT細胞を分離評価し、最も強力な免疫細胞賦活剤としてBPH1218を同定した。γδT細胞をMagnetic Activated Cell Sorting systemで濃縮採取し、ヒト前立腺癌細胞(PC3M)に対するγδT細胞の殺細胞効果をCell-mediated cytotoxicity assayで確認した。 2.新規ビスフォスフォネートおよびバナジウム・ビスフォスフォネート複合体のin vitro抗腫瘍効果:ヒト前立腺癌細胞、Ewing肉腫細胞に各種ビスフォスフォネート治療を行い、cytotoxicity assayを行い、強力な数種の新規ビスフォスフォネート(BPH1215,BPH1260)を選択し、動物実験用薬剤の候補とした。 3.新規ビスフォスフォネートおよびバナジウム・ビスフォスフォネート複合体のin vivo抗腫瘍効果:担癌マウスに新規ビスフォスフォネートおよびバナジウム・ビスフォスフォネート複合体治療を行い腫瘍移植後4週でコントロール群と比べ治療群に有意な腫瘍増大の抑制がみられた。
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