2009 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症患者の手術前後のQOLとアクティビティに関する研究
Project/Area Number |
21591918
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
馬渡 正明 Saga University, 医学部, 教授 (80202357)
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Keywords | 人工股関節 / 人工膝関節 / QOL / 活動量 / 3次元動作解析 |
Research Abstract |
今年度は以下の3つの目的について研究を行った。目的1:変形性関節症で、THA及びTKA予定の患者に、非侵襲性携帯機器で術前から術後6ヶ月まで生活行動モニタリングを実施し、身体活動量や活動強度の変化を調査する。方法は、歩数計型携帯機器のライフコーダEXを用い、身体活動量、活動強度、歩数を10日間測定した。対象は術前に電話連絡にて了承がとれたTHA患者123人である。術後6ヶ月まで追跡可能であった85名(平均年齢は59.6歳、男性8名)を分析対象者とした。ライフコーダによる術後の活動量変化は、平均歩数が4790→7108歩、運動量は99.9→163.6kcalであった。術後は歩数だけでなく運動強度が上昇し、ライフスタイルの変化が明らかとなった。歩数、運動量ともに健常者レベルまで回復していたが、健常者と比較すると、「激しい運動」は少ない傾向にあった。目的2:QOL調査を術後1年まで継続し、術後満足度の長期変化を実証する。術前の調査票を回収できた916名について、術後調査を実施。術後1年で同様に仕事や社交が痛みなく行え、QOLの改善がうかがえた。目的3:3次元動作解析により、患者の歩行・動作分析を行い、日常生活動作における膝関節及び股関節の可動性を手術前後で比較する。現在までにTHA患者260名(うち1年までFollow91名)、TKA患者22名(うち5名)、股関節骨切り症例患者33名(うち5名)の患者の測定が終了している。術前では変形性股関節症患者の歩行時の対側股関節、骨盤、膝関節の代償運動があきらかとなり、他関節痛の原因と考えられた。詳細はデータの蓄積を待って解析する。
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Research Products
(4 results)