2009 Fiscal Year Annual Research Report
股関節包と股関節唇の関節軟骨保護機能に関する生体力学的研究
Project/Area Number |
21591928
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
伊藤 浩 Asahikawa Medical College, 医学部, 准教授 (80261296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 丈夫 旭川医科大学, 医学部, 副学長 (10165847)
谷野 弘昌 旭川医科大学, 医学部, 特任講師 (70422045)
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Keywords | 関節病学 / 股関節唇 / 関節軟骨 |
Research Abstract |
ビーグル犬股関節に荷重負荷をかけつつ、同時にMRI撮影を施行できる荷重装置を作製した。過去に膝関節で行われた実験装置を参考に(Osteoarthritis and Cartilage 14 : 728-737, 2006)、コンプレッサー(1MPa)、配管チューブ(必要な長さ分)、継ぎ手(機器の数×2)、エアフィルタ(2個)、精密レギュレータ(フィルタ2段階)、シリンダ、作成用材料(塩化ビニル)を購入し、犬の股関節の大きさに合わせたデバイスの作製を試みた。これは200kgfくらいの荷重負荷を想定している。デバイスの材料にはある程度柔軟性があり、高圧による荷重負荷に対しても耐えうる疲労強度を持っているPVC切盤を用いた。股関節への荷重負荷はまず螺子を用いて行った。まず1匹のビーグル犬(体重約20kg)の関節包より外の皮膚、皮下組織、筋肉などの軟部組織を取り除いた股関節を採取した。股関節部を中心に長軸約10cm程度の長さになるようにし、実験まで冷凍保存した。軟骨厚の評価には1.5-TのMRI(Sigma)を用い、内径12cmのvolume coilに荷重装置を取り付けてT1強調画像の撮影を試みた。矢状断をscout imageとし、連続的な冠状断の撮影を試みた(slice thickness : 5mm ; interslice gap : 0.3-0.5mm)。更に同じ条件で連続的な水平断も撮影した。T1強調画像上で、臼蓋軟骨と大腿骨軟骨の境界、および軟骨と軟骨下骨の間を注意深く分画化することを試みた。この予備実験で、更にデバイスをコイルに近接するよう改良し、より精度の高い画像を撮影することが必要であることが判明し、現在そのデバイスを作製中である。この荷重装置作製は、本実験にとって最も重要な成功のカギであり、精密な装置を十分時間をかけて作製する必要がある。
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Research Products
(4 results)