2010 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞分化におけるTGFシグナルとTRAFシグナルのクロストーク
Project/Area Number |
21591932
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
門野 夕峰 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70401065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50282661)
安井 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30583108)
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Keywords | 骨・軟骨代謝学 |
Research Abstract |
実験1.In vivo骨吸収誘導系におけるTGF-βの役割の検討 マウス頭部皮下へRANKLを投与することで破骨細胞分化および頭蓋骨骨吸収を誘導する実験系を確立した。この実験系を利用し、ワイルドタイプマウスにおけるTGF-β阻害薬(SB431542)の影響を確認したところ、TGF-β阻害下では破骨細胞形成が強力に障害された。 実験2.TGF-βシグナルによるTRAF6シグナルコンプレックス形成に対する影響の検討 BMMφをRANKLで刺激することで破骨細胞分化が誘導される。分子レベルでは、RANKLが受容体RANKに結合すると細胞内にTRAF6-TAK-TABシグナルコンプレックスが形成される。我々は、TGF-β阻害剤投与あるいはドミナントネガティブ型TGF-β受容体強制発現を行ったBMMφをRANKLで刺激し、シグナルコンプレックス形成およびその下流シグナル伝達系の活性を調べた。TGF-β存在下ではRANKL刺激によるシグナルコンプレックス形成を確認出来た。TGF-β阻害下ではシグナルコンプレックス形成が障害された。さらに、TGF-β下流シグナル伝達経路のうちSmad経路がここで重要な役割を果たしていることを示唆する知見を得た。 以上から、分化因子RANKLにより誘導される破骨細胞分化において、TGF-βシグナルの存在が必須であることがわかった。この知見は、さらなる実験・検討を経る必要はあるものの、破骨細胞分化の制御機構の全容の解明につながるものである。
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Research Products
(1 results)