2010 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨細胞に発現する破骨細胞分化制御因子の機能に関する研究
Project/Area Number |
21591935
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
古賀 大介 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (60422482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻生 義則 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 寄附講座教員 (50345279)
四宮 謙一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20111594)
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Keywords | 老化 / 関節軟骨 / RANK / RANKL / OPG |
Research Abstract |
変形性関節症(OA)は加齢に伴って関節軟骨の破壊と骨棘形成を進行することを特徴とする関節の変性疾患であるが、発症メカニズムが解明されたとは言いがたい。我々は関節軟骨に発現するosteoprotegerin (OPG)に着目し、近年、OPGは軟骨細胞に直接作用し、軟骨変性に抑制的に機能することを明らかにしたが、OPGの関節内における標的は依然明らかではない。本研究では、OPGと高い親和性にて結合するRANKLと、そのレセプターであるRANKの軟骨細胞内シグナル、軟骨細胞代謝における機能を検討している。前年度の研究では、若年マウス軟骨細胞、およびマウス軟骨細胞様細胞株ATDC5において、レセプターであるRANKの発現はほとんど認められないこと、変形性膝関節症の患者から採取したヒト滑膜細胞ではRANK, RANKLともに明らかな発現が認められることを示した。本年度は、滑膜細胞におけるRANK/RANKLシグナルカスケードを解明すべく、解析を進めた。ヒト滑幕細胞にRANKLを作用させると、24時間以内に炎症性サイトカインのIL-1やIL-6などの発現が亢進した。一方、MMP-13やADAMTS4,5においてはほどんど発現変動が認められなかった。現在、同時に発現変動が認められた複数の転写因子を標的として、シグナルカスケードの構築を進めている。
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