2009 Fiscal Year Annual Research Report
IL-1beta,IL-18を活性化するASCを標的とした関節リウマチ治療実験
Project/Area Number |
21591939
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
竹岡 みち子 Shinshu University, 医学系研究科, 講師 (30197280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 俊一郎 信州大学, 医学系研究科, 教授 (60117166)
江原 孝史 信州大学, 医学部, 准教授 (00203646)
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Keywords | 関節炎 / ASC / IL-1beta / IL-18 / DBAマウス |
Research Abstract |
関節リウマチでは、過剰に産生されたIL-1β,IL-18,IL-6が骨・軟骨破壊を引き起こすが、ASCはIL-1βおよびIL-18を活性化する自然免疫の中心的分子である。そこで、コラーゲン誘発関節炎におけるASCの抑制がIL-1β、IL-18の活性化を抑え、関節リウマチにおける滑膜炎症、骨・軟骨破壊を防ぐ治療薬の開発につながるかを検討した。 まず、DBA/1マウスにコラーゲン誘発関節炎を誘発し、免疫染色、western blottingによりASCおよび各種蛋白質の発現変化を検討したところ、コラーゲン誘発関節炎ではASC、IL-1β、IL-18、TLR-2、TLR-4の発現が亢進していた。次にDBAマウスに4代バッククロスしたASC欠失マウスと同腹の野生型において、コラーゲン誘発関節炎の程度と各種蛋白の発現変化を比較したところ、ASC欠失マウスでは有意に関節炎が抑制されIL-1β、IL-18、TLR-2、TLR-4の発現も抑制されていたという結果を得る事ができた。以上より、ASCはコラーゲン誘発関節炎に関与しASCの抑制により関節炎は抑制されることが示唆された。ASC抑制により過剰のIL-1β、IL-18の活性化を阻害して下流の炎症性サイトカイン、メタロプロテアーゼ、破骨細胞等の発現・増加、ひいては骨・軟骨破壊を抑えることが予想され、ASC制御によるリウマチ治療ができる可能性が示された。 これらの結果をPhiladelphiaで開催された、2009 ACR(American College of Rheumatology)の学会で発表したところ、多くの研究者の興味を惹いた。また、2010年4月開催の第54回日本リウマチ学会でも発表する予定である。
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Research Products
(1 results)