2009 Fiscal Year Annual Research Report
オステオポンチンの機能解析から骨粗鬆症の予防・治療薬の開発へ
Project/Area Number |
21591951
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
樋口 安典 Oita University, 全学研究推進機構, 教授 (60040284)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 晶志 大分大学, 医学部, 准教授 (40301379)
|
Keywords | オステオポンチン / 骨粗鬆症 / トランスジェニックマウス / 応用動物 / 老化 |
Research Abstract |
我々が作製したオステオポンチン(OPN)を過剰発現するトランスジェニック(TG)マウスは早期から種々の老化現象を呈していた。そのマウスの解析結果、(1) OPN-TGは血中のNTx濃度が高く、(2) 軟X線撮影では明確ではなかったが、pQCTを用いた骨密度の測定で明らかな骨密度の低下を呈していた。ヒト閉経後骨粗霧症患者において、血中OPNは上昇しており、このマウスの呈する骨粗霧症はヒトと同じメカニズムと考えられる。 OPN-TGマウスの骨粗霧症における解析と同時にリコンビナント蛋白の作製もスタートさせた。OPNは多彩な機能を有するので、骨吸収に関与しない部位と、関与する機能部位の確認のために数種類のリコンビナント蛋白を作成する計画を立て、一部は成功している。・また、不成功も考慮し、関連すると考えられる部位のペプチド合成を行った。今後、in vitroで破骨細胞の培養に、作製したリコンビナント蛋白あるいはペプチドを添加することで、それらが破骨細胞活性にどのように関与するかを検討し、骨粗霧症促進あるいは抑制効果を示す部位の特定を試みる。 現在、骨粗霧症に対してはビスホスフォネートをはじめ多くの薬剤が使用されているが、今後の高齢化社会を考慮すれば、この領域における研究開発は必至であり、薬剤開発にこのようなモデルマウスは必須である。
|
Research Products
(1 results)