2010 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン32の炎症性関節炎における役割と治療標的分子としての可能性
Project/Area Number |
21591959
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
二木 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10276298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 政憲 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70528249)
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Keywords | インターロイキン32 / TNF-α / 関節リウマチ / 炎症性関節炎 / Toll様受容体 |
Research Abstract |
IL-32alphaトランスジェニックマウス(Tg)の解析 これまではヒトIL-32alphaのタンパクレベルでの解析が困難であったが、今回commercial baseのELISAを用いて解析したところ、Tgにおいて肝臓・脾臓・膝関節において導入遺伝子由来IL-32alphaの発現をタンパクレベルで確認した。 マウス細胞に対するヒトリコンビナントIL-32alpha(rhIL-32a)の効果の検討 マウスマクロファージのcell lineであるRaw264.7ならびにJ774.1に対しrecombinant IL-32aを添加したところTNFαが誘導されることが確認できた。一方でToll様受容体(TLR)のリガンドであるLPSと共に培養したところ、TNFαの誘導に関してむしろrhIL-32aが抑制的に働くと考えられた。細胞腫によってはIL-32aに対する反応がみられないものもあり、そのいずれもTLRのリガンドに対する反応性が乏しかったため、IL-32の作用にはTLRが関与している可能性が考えられた。 SiRNAの手技を用いた関連分子の検索 TLRシグナルに関連する分子をSiRNAによりノックダウンし、rhIL-32aならびにLPSに対する反応性をみたところ、一部の分子のノックダウンによりrhIL-32aの作用が抑制されたことから、少なくともTLR4のシグナルのどこかにIL-32aの作用点ないしは受容体があるものと推測された。
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