2009 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレスの観点からステロイド誘発骨壊死の機序解明と予防法の開発
Project/Area Number |
21591963
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
市堰 徹 Kanazawa Medical University, 医学部, 講師 (30307631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 忠美 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90173905)
兼氏 歩 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (00303305)
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
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Keywords | 酸化ストレス / ステロイド性骨壊死 / ビタミンE / 酸化傷害 / 酸化誘発 |
Research Abstract |
我々はステロイド性骨壊死症と酸化ストレスとの関係について検討してきた。 本年度での研究は以下のとおりである。 1、ステロイド投与家兎骨壊死モデルにおけるビタミンE(50mg/kg)の骨壊死予防効果についてステロイド投与量を4mg/kg、20mg/kg、40mg/kgと3通りの量を使用し検討を行った。ステロイド単独投与における骨壊死の発生率は量依存性に増加したが、ビタミンEを併用投与することで骨壊死発生率は有意に低下したことを確認した。また、同モデルに対してビタミンC投与したモデルも検討したが、骨壊死発生率の抑制傾向はあったものの、有意な現象には至らなかった。 2、酸化ストレスと骨壊死の関係を詳細に調査するためのモデルとして、酸化ストレス単独誘発によるラットにおけるモデル作成を試みた。腹腔内にブチオニンスルフォキシミンを一回のみ投与し、酸化を単独で一回誘発することによる骨壊死誘発実験を行ったところ、骨壊死発生率は約30%~40%であった。今回のモデルは、以前に報告したラットモデルよりも簡便な方法で行えるため、非常に有効なモデルであり、酸化単独での骨壊死誘発が確認できた。 3、ステロイド投与家兎モデルのステロイド投与後早期の骨内での変化を捉えるために、マクロファージの動きおよび骨内でのDNA酸化傷害に注目した。ステロイド投与後24時間以内ですでに血管内で何らかのストレスが発生しており、少なくとも3-5日で骨内細胞はDNA酸化傷害に陥っていることが確認できた。
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Research Products
(8 results)