2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤野 裕士 Osaka University, 医学系研究科, 講師 (50252672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 典之 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379162)
平尾 収 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (10362617)
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Keywords | 急性肺傷害 / 脂肪細胞 / ストローマ細胞 |
Research Abstract |
樹状細胞は抗原提示細胞として重要な役割を担っており、樹状細胞がリンパ球の活性化に影響し、免疫反応の方向付けを決定することが明らかになっている。ミダゾラムは様々な免疫細胞に影響することが調べられてきたが、樹状細胞に対する影響に関する検討は行われていない。私たちはミダゾラムの樹状細胞の機能への影響を詳細に調べた。更にミダゾラムの樹状細胞への作用は末梢性ベンゾジアゼピン受容体を介するか否かを検討した。 マウスの骨髄由来の樹状細胞(BM-DC)を樹状細胞として用いた。樹状細胞に発現されるリンパ球刺激分子(CD80,CD86)、MHCクラスII分子、サイトカイン産生(IL-12p40)を測定した。樹状細胞とT細胞を混合培養してT細胞の活性化に対する影響を調べた。ミダゾラムは樹状細胞のリンパ球刺激分子の発現とIL-12p40の発現を抑制した。またミダゾラムは試験管内でリンパ球のTh1型への分化を抑制するとともに、マウス個体レベルでのTh1型の免疫反応の発生(接触過敏症の発生)を抑制した。 最後に樹状細胞に対する中枢性と末梢性ベンゾジアゼピン受容体に対する特異的リガンドを用いた解析から、樹状細胞に対するミダゾラムの影響は末梢性ベンゾジアゼピン受容体を介したものであることが示唆された。 ミダゾラムは樹状細胞によるTh1型の免疫反応を抑制することから、個体レベルでも免疫抑制的に作用する可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)