2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592011
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
花崎 元彦 星薬科大学, 薬学部, 講師 (60379790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 義彦 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (00287848)
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Keywords | 移植 / 再生医療 / シグナル伝達 / アレルギー / カルシウム感受性 / 免疫抑制剤 / 気道過敏性 |
Research Abstract |
肺移植の術後管理において.気道過敏性亢進により呼吸管理に難渋する症例がしばしば見られる。 その原因として移植肺は脱神経という特異な状態にあることがあげられるが,この脱神経だけでなく,移植肺の局所において気道過敏性亢進を生じさせる機構が存在することを示唆する報告も散見きれる。 本研究はこの肺移植術後の気道過敏性亢進のメカニズムを解明し,制御法を確立することを目的に行っている。 肺移植術の周術期に投与される薬剤のうち,免疫抑制剤が気道平滑筋収縮に与える影響を,平成22年度交付申請時の研究実施計画書にそって遂行した。 免疫抑制剤反復与がラット気管支における等尺性張力に与える影響 雄性Wistar系ラットを3群に分けシクロスポリン(10mg/kg)、タクロリムス(1mg/kg)、およびコントロール群としvehicleを皮下注射した。3日および7日間投与後のラットから左主気管支輪状切片(幅3mm)を作成しKrebs-Henseleit液を含むオーガンバス(容量5mL)に設置、安定静止張力(1g)を得だ後に以下のプロトコルで等尺性張力を測定した。(1)アセチルコリン(ACh)(0.1M-1mM)を累積投与した。(2)アトロピン(1M)、インドメタシン(1M)存在下にhight K+(2)溶液(10-90mM)を累積投与した。 その結果、シクロスポリン、タクロリムス群ともに3、7日投与後のラット気管支において、ACh、high K+に対する反応性はいずれもコントロール群に対して有意差がみられなかった。平成21年度の研究成果とあわせて考える、免疫抑制剤が単独でラット気道平滑筋収縮を発生、増強することは無いことを証明した。 論文投稿準備中。平成23年5月日本麻酔科学会総会及び平成23年10月米国麻酔学会にて発表(予定)。
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