2010 Fiscal Year Annual Research Report
肺血管内皮障害と術後早期の肺血栓塞栓症の発症について
Project/Area Number |
21592027
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
渡邉 誠之 久留米大学, 医学部, 准教授 (10201196)
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Keywords | 肺血栓塞栓症 / 血管内皮障害 / 活性化血小板 / 血管反応性 / 経食道心臓超音波検査 |
Research Abstract |
肺血管における血管内皮障害と血栓形成重症度評価:摘出血管(肺血管・大腿静脈)を用いた定圧灌流システムによる血管内皮機能評価を行うため、蛍光倒立顕微鏡システムに微小血管実験装置(マイクロベッセルパーフュージョンシステムModelWH-1)を用いた。フィードバック制御装置を組み込んだ持続恒温灌流装置の整備、さらには超微量持続注入装置を組み込み定圧および低流量灌流装置の実験的に施行することができた。現在の問題点:血管内に流れる血小板の蛍光発色が低く、血管壁を通して動画を採取することが困難であることが明らかになった。根本的な実験方法の変更が必要と考えられる。 臨床研究:股関節置換術において骨セメントの使用の有無により群を分け記録された連続記録心臓超音波画像解析を行った。全例において骨セメント使用直後に超音波陽性塞栓子が出現し(1.65±0.96cm^2 in MDCT group vs.1.28±1.01cm^2 in PLS group)、全例に右心負荷所見(右心房、心室の拡張)が確認された。肺塞栓症がPOD1に25%の患者で確認された。一方、POD0に行われたMDCTでは肺塞栓症は確認されなかった(p<0.018)。そのため周術期の血小板凝集能の変化を検討する必要が生じた。今後、術中血小板凝集能として血小板微小塊の形成過程を詳細に検討するためレーザー光散乱粒子測定法(PA-20)を用い、さらには周術期におけるNSAIDと麻薬、硬膜外麻酔に使用する局所麻酔薬、筋弛緩薬拮抗薬などの投与による血小板凝集能抑制効果を検討する。
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