2009 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌に対する癌抑制性機能ペプチドによる膀胱注入療法の開発
Project/Area Number |
21592031
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
島居 徹 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80235613)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 和彦 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (90211078)
|
Keywords | 膀胱癌 / ペプチド導入 / p16 / トランスポーターペプチド / BBN発癌 |
Research Abstract |
マウス膀胱癌細胞株MBT-2とBBN(N-butyl-N-)(4-hydroxybutyl)nitrosamine)(東京化成)膀胱発癌モデルを用いたin vitro、vivoでのp16機能性ペプチド導入による細胞増殖抑制効果を検討した。 1.p16を欠損するMBT-2にマウスp16機能性ペプチドを導入し、増殖抑制効果と関連分子の発現変化を検討した。トランスポーターペプチドWr-T(2μM)の存在化にp16ペプチドは濃度依存性(2~8μM)に導入され、WSTアッセイではやはり濃度依存性(36%~68%)に増殖抑制が認められた。また導入後はリン酸化Rbの発現低下が見られた。 2.マウス皮下移植腫瘍に対するp16機能性ペプチド導入の抗腫瘍効果をみるため、5週齢ヌードマウス(各群10匹)に10^7個のMBT株を100・1PBSにて皮下移植し、(1)対照群(PBS)、(2)Wr-T単独群、(3)p16単独群、(4)p16+Wr-T群に分類し、腫瘍径3mmの時点で、心注による全身投与を行った。投与開始21日までの観察で、(4)群は他の群に比較して有意に増殖抑制が認められた。安楽死にて組織を採取し、今後組織学的に検討予定である。 3.マウスBBN膀胱発癌モデルに対するp16ペプチド膀胱注入(膀注)の抗腫瘍効果を検討するため、C3Hマウス40匹に0.05%BBNを12週間自由飲水させ、2.と同様の(1)~(4)群に分け、膀注にて治療を行った。膀注は第12~14週目にネンブタール麻酔下に24G静脈留置用針を膀注し、外尿道口巾着縫合にてペプチド膀注を行い、2時間後に開放したが、麻酔と感染の影響にて死亡例が多く、心注による全身投与で再検討予定である。
|
Research Products
(4 results)