2009 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌の増殖に関与するアンドロゲン応答性遺伝子の同定と増殖関連腫瘍マーカの開発
Project/Area Number |
21592037
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
溝上 敦 Kanazawa University, 附属病院, 講師 (50248580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 徹 金沢大学, 附属病院, 助教 (60467107)
三輪 聰太郎 金沢大学, 附属病院, 助教 (80507070)
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Keywords | 前立腺癌 / アンドロゲン / デキサメサゾン |
Research Abstract |
本年度は、我々はLNCaPにGR発現ベクターを導入し、G418存在下で培養することにより、GR安定発現細胞株LNCaP/GR2を樹立した。DHTとDexでLNCaP/GR2を刺激後、RNAを抽出し、cDNA microarray法を行うことによりDHTとDexで発現の差のある遺伝子を同定することができれば、その遺伝子が、増殖と平行して変化する遺伝子の可能性が高くなる。これらの遺伝子の機能、組織発現の状況、発現調節のメカニズムを明らかにする研究医に取り組んだ。 その結果、LNCaP/GR2をDHTとDexで刺激し、24時間後にtotal RNAを抽出。cDNAを合成し、DNA microarray解析を行った。 DHTにて発現が4倍以上誘導され、Dexでは発現の誘導のほとんどなかった遺伝子が、48個、また、DHTで発現が1/3以下に抑制されるが、Dexではほとんど発現に変化のなかった遺伝子が36個同定された。 これらの遺伝子のうち、いくつかの遺伝子の発現パターンをRT-PCRにてmicroarrayとの整合性を確認した。その中の遺伝子、CAMK2N1はDHTにて発現の抑制される遺伝子で、癌抑制遺伝の候補として、強制発現させたが、残念ながら、癌細胞の増殖の抑制には至らなかった。 来年度は、別の遺伝子を強制発現させたり、siRNAにて発現を抑制させたりすることで、目的の遺伝子を同定する予定である。
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