2010 Fiscal Year Annual Research Report
CAST法による前立腺癌の分泌・膜蛋白検索と診断・治療への応用
Project/Area Number |
21592046
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松原 昭郎 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (10239064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 弥 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40191118)
亭島 淳 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 講師 (20397962)
井上 省吾 広島大学, 病院, 病院助教 (90457177)
大原 慎也 広島大学, 病院, 助教 (70444693)
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Keywords | 前立腺癌 / 膜蛋白 / 分泌蛋白 / CAST法 |
Research Abstract |
本研究では、前立腺癌の新規膜蛋白・分泌蛋白をEscherichia coli ampicillin secretion trap(CAST)法を用いて検索している。平成22年度は分泌蛋白に焦点を当て、CAST法で同定した分泌蛋白をコードする21遺伝子に対し9例の前立腺癌組織と2例の正常前立腺組織、正常重要14臓器での発現を定量的RT-PCR法で比較したところ、MSMB,NBL1,AZGP1の順に前立腺への特異度が高く、これまで報告のないNBL1について検討した。NBL1はwestern blotでLNCaPとDU145のcell lysate、DU145とPC3のculture medium内の発現が確認された。全身諸臓器の免疫染色では腸管上皮、膵島、神経の一部でNBL1の染色を認めた以外に他の臓器での発現は認められなかった。免疫染色を用いた前立腺全摘標本と生検標本の検討では、NBL1陽性例は非癌部と比べ癌部で有意に減少し(p<0.0001)、癌部ではstageの進行(p=0.0058)、PSAの上昇(p=0.0045)、Gleason scoreの上昇(p=0.0457)に伴い有意に減少した。さらにNBL1の発現とARの発現に相関は認められなかった。NBL1は前立腺癌の新規血清マーカーとなる可能性が示唆され、更に検討を行っている。また平成23年度に膜蛋白質の検討で有効な治療標的として抽出したCDONについては多くの学会で発表し、現在論文投稿中である。
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Research Products
(5 results)