2011 Fiscal Year Annual Research Report
CAST法による前立腺癌の分泌・膜蛋白検索と診断・治療への応用
Project/Area Number |
21592046
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松原 昭郎 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10239064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 弥 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40191118)
亭島 淳 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20397962)
井上 省吾 広島大学, 病院, 病院助教 (90457177)
林 哲太郎 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60612835)
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Keywords | 前立腺癌 / 膜蛋白 / 分泌蛋白 / CAST法 |
Research Abstract |
本研究では、前立腺癌の新規膜蛋白・分泌蛋白をEscherichia coli ampicillin secretion trap(CAST)法を用いて検索している。平成21年度に同定した膜蛋白CDONは学会報告の後、Pathobiology78:277-84,2011に掲載された。平成22年度に同定した分泌蛋白NBL1は多くの学会で報告し、現在論文投稿中である。さらに平成23年度に同定した膜蛋白TMEM50Bは前立腺癌の進行とともに発現が減弱し、細胞株でsiRNAを用いた発現抑制で増殖と浸潤が増加することを確認し、学会報告を行った。さらにCAST法は特に膜蛋白質の同定に有効であり、前立腺癌のCAST法で同定した膜蛋白質を他の泌尿器癌(腎癌、膀胱癌)で発現解析をした結果、膜蛋白質DSC2は尿路上皮癌の扁平上皮への分化に特異的で診断マーカーとして有用であることを明らかにし、学会報告と論文作成(Histopathology 59:710-721,2011)を行った。腎癌では膜蛋白TSPAN8発現がstageとhistological gradeの進行と強い相関を示し、その発現は予後不良と相関することを示した。 CAST法は新規膜蛋白・分泌蛋白の同定に非常に有効な方法であり、CAST法により多くの治療標的と診断マーカーが同定された。これらが臨床の現場で治療と診断の改善に繋がることを期待している。
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Research Products
(9 results)