2010 Fiscal Year Annual Research Report
皮下脂肪細胞由来幹細胞を用いた勃起不全治療法の開発
Project/Area Number |
21592066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西松 寛明 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60251295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 成喜 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80361492)
野宮 明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30372379)
平田 恭信 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (70167609)
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Keywords | 皮下脂肪由来 / 幹細胞 / 勃起不全 |
Research Abstract |
EDに対する治療は、現状では実質的には、勃起改善治療薬の処方のみである。我々はラットの皮下脂肪から幹細胞を安定的に誘導することに成功し、血管内皮障害モデルで血管再生に有効であることを確認した。この皮下脂肪から抽出した幹細胞による海綿体平滑筋、内皮、神経に対する再生医療を勃起不全治療に応用する。海綿体障害モデルはSTZ糖尿病ラットを用いて、5.0×10^5個のASC_EGM,ASC_EBM幹細胞を亀頭部海綿体から類洞静脈洞に注入。流出の遅延、海綿体へのバックフローを有するこの静脈系に注入し、海綿体への取り込みを注入後1週間で評価。コントロール群と比較して、EGM群2.2倍、EBM群1.8倍のICP/MAP(海綿体内圧/血圧比)の改善を認めた。2週間投与群でも同様に改善を認めた。4週間投与群ではEGM群にのみ有意な改善効果を確認した。このEGM群の効果は投与6週間まで持続することが確認できた。EBMで培養した幹細胞を投与した群、EGMで培養した幹細胞を投与した群ではSTZ糖尿病ラットに比べて有意に勃起能が改善し、その効果はEGMで培養した幹細胞を投与した群で大きかった。EGMで培養した幹細胞投与の効果はSTZ投与後15週目(21週齢;ASC投与6週間後)まで確認できた。本件に関する国内特許の申請が完了した。またCytori Thearapeutics社との技術提携について申し入れがあり、外国語申請による国際特許に仮申請を行った。PKH26,GFPラベルの幹細胞の局在の確認と、AdrenomedullinのKD-siRNAの影響やAngiopoietinlの影響について検討を加えており、特許申請が可能か外部機関と調整を始めた。平成23年4-5月に論文投稿予定である。
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Research Products
(1 results)