2009 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞膀胱における膀胱の機能不全と小胞体ストレスとの関連についての研究
Project/Area Number |
21592067
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
澤田 智史 University of Yamanashi, 医学部附属病院, 助教 (70402055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
荒木 勇雄 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (50252424)
望月 勉 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (50377496)
座光寺 秀典 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (60345717)
小林 英樹 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (50402053)
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Keywords | 膀胱機能障害 / 小胞体ストレス / 膀胱平滑筋 |
Research Abstract |
われわれは前立腺肥大症などの下部尿路閉塞の病態によって生じる膀胱平滑筋の傷害について近年注目されている細胞のストレス応答である小胞体ストレスの観点から病態について検討した。 われわれはすでに24時間のラット閉塞膀胱モデルにおいて小胞体ストレスがかかっていることを報告している。膀胱組織に対して圧力刺激が平滑筋を伸展していることはすでに報告されている。膀胱平滑筋に対する力学的伸展について検討するため、ラットの膀胱を摘出し、1g、5g、10gの張力負荷をKREBS液中で酸素投与下にかけた。Northern blotにて小胞体ストレスの代表的マーカーであるGRP78,CHOPの発現上昇はいずれの場合にもみられなかった。つぎにシリコンプレートを特別に作成し、その上に膀胱平滑筋を培養し、40%までの伸展刺激を加え、24時間までtime courseをみたが、GRP78,CHOPのマーカーの発現上昇はみられなかった。以上の実験結果からやはり力学的な効果は小胞体ストレスとの関連性は低いものと考えた。そこで小胞体ストレスとの関連で虚血を原因として考え、虚血のマーカーであるVEGFの発現をNorthern blotにて調べたところ、24時間閉塞膀胱モデルにおいて発現が増加しており、虚血が小胞体ストレスに関与している可能性があることがわかった。 今後は虚血の関与をin vivoで調べるため、膀胱平滑筋細胞に虚血のinducerであるTTFA,CoCl2を添加して実験をすすめる予定である。
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