2010 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞膀胱における膀胱の機能不全と小胞体ストレスとの関連についての研究
Project/Area Number |
21592067
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
澤田 智史 山梨大学, 医学部・附属病院, 助教 (70402055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
望月 勉 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (50377496)
座光寺 秀典 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (60345717)
小林 英樹 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (50402053)
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Keywords | 膀胱機能障害 / 小胞体ストレス / 膀胱平滑筋 |
Research Abstract |
われわれは前立腺肥大症などの下部尿路閉塞の病態によって生じる膀胱平滑筋の傷害について近年注目されている細胞のストレス応答である小胞体ストレスの観点から病態について検討していた。当初は慢性閉塞膀胱モデルを作成し、小胞体ストレスと膀胱機能障害について検討する予定であった。同時期に原因を検討していた炎症について探求しているうちに、connexin43が24時間閉塞膀胱で発現していることを確認過活動膀胱における頻尿という臨床症状と細胞間伝達の過剰反応が関連しているのではないかと考え、炎症モデルの検討を開始した。 膀胱平滑筋細胞にLPS、PGE2を添加するとCx43の発現が増加していることをWestern blotで確認した。ついで機能実験としてLPS、PGE2の添加実験、Lucifer yellow dye transfer実験というCx43の細胞間の情報伝達の促進をみる実験をしたところ、LPS, PGE2添加にて色素の広がりが増加し、細胞間の情報伝達が増強していることを確かめた。またマウスに直接LPSを腹腔内注射、膀胱摘出し、Cx43の発現増強をWestern Blotにて確認した。またCx43の発現が増加する径路としてPKA→cAMP→NFκBを経由した径路を通じたシグナルであることをそれぞれの阻害剤を使用することによって確認した。 今後、過活動膀胱などの新しい治療のターゲットとなることを期待している。
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