2011 Fiscal Year Annual Research Report
ウロプラキンIII-delta4を分子マーカーとした間質性膀胱炎の新規診断法の開発
Project/Area Number |
21592074
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
筧 善行 香川大学, 医学部, 教授 (20214273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 霞 香川大学, 医学部, 助教 (30524061)
呉 秀賢 香川大学, 医学部, 助教 (10346645)
乾 政志 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (40314918)
杉元 幹史 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (10243768)
本間 之夫 東京大学, 医学部, 教授 (40165626)
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Keywords | 間質性膀胱炎 / ウロプラキン / 非潰瘍型 / ウロプラキンIIIデルタ4 / 分子診断 |
Research Abstract |
21例の潰瘍型患者膀胱組織検体を追加採取し、サンプル6のマウスモノクロ抗体で解析した。その結果、上皮剥脱がなく判定可能であった13例中7例でUPIII-d4陽性、6例が陰性であった。これまでのすべての症例のUPIII-d4抗体による免疫染色結果を総括すると、73症例の膀胱組織サンプルを解析し、46症例で上皮剥脱なく判定可能で、判定不能例は非潰瘍型1/26、潰瘍型26/47であった(潰瘍型では正常に見える粘膜にも水圧拡張後に粘膜を採取すると上皮剥脱が高頻度であった。) このような結果から、患者尿中には相当量の剥離細胞が含まれていると想定されたため、水圧拡張前の患者尿を採取し、UPIII-d4特異的プライマーを用いたRT-PCR法でUPIII-d4 mRNAの検出を試みた。尿サンプルは、自然尿以外に水圧拡張前の膀胱内を生理的食塩水で洗浄したサンプルも使用した。これまでに50症例で尿サンプルの採取を行い、内因性コントロールの発現の良好であった33例でUPIII-d4のRT-PCRを行い、8例(24%)でUPIII-d4 mRNAが検出された。陽性例のタイプ別内訳は潰瘍型:5/16(31%)、非潰瘍型:3/17(18%)と潰瘍型の方が高率であったが有意ではなかった。以上より、UPIII-d4の発現は、膀胱組織生検サンプルを用いた当初の我々の解析では非潰瘍型に有意に高率であったが、尿中剥離細胞に対する検討からは、サブタイプ特異的な現象ではないことが示唆された。尿中剥離細胞に対するUPIII-d4は間質性膀胱炎の診断マーカーとして有用である可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)