2011 Fiscal Year Annual Research Report
機能的尿路再建におけるホローファイバー細胞培養システムの応用
Project/Area Number |
21592075
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
丸山 哲史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (50305546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 祥敬 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60305539)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40238134)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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Keywords | シェアーストレス / 伸展刺激 / ホローファイバー / 上皮間葉系誘導 / 平滑筋細胞 / 移行上皮細胞 / 再生医療 / 細胞工学 |
Research Abstract |
我々は、従来から幹細胞を用いた再生医療の技術および細胞工学の技術を相補的に利用し、尿路上皮および平滑筋組織を誘導した機能的な尿路組織を再生することを目標としてきた。一般的に尿路上皮は管空組織内にあることから、内視鏡等を用いて採取しやすく再生能力も高い。一方、平滑筋細胞は組織の深部にあり採取しづらい。そこで、まず細胞工学の技術を用いて尿路上皮細胞層を作成し、第二段階として一定の空間的配列をもつ機能的な平滑筋細胞層を誘導することを検討した。そのためには、方向性をもった流れ刺激、すなわちシェアーストレスや伸展刺激などの力学的刺激および電気的刺激が必要で、ホローファイバー(中空糸)を用いた細胞培養システムで効率化した。一方、出発点としてES細胞などを用いて非侵襲的な方法となった。このように多段階的に組織を作成することで、より確実で効率的な実際応用可能なプロセスを構築した。再生医療を尿道、尿管および膀胱組織へ応用する第一段階として、尿路上皮のシェアーストレスなどの機械的刺激もしくは電気刺激への反応性を検討し、平滑筋細胞へのEMTの有無、その場合の空間的配列の状況を検討した。また、その際に変動する遺伝子群を検討した。以上の手法を用いて、より機能的な組織を効率的に作成することを目標とした。本研究では、一部の生検組織もしくは体性幹細胞を基に豊富な手術材料を作成し、尿道下裂手術の豊富な実績に基づいて臨床的に応用することを目的とした。生理的で合併症が少ないだけでなく、手術手技の簡便、再手術などの難症例にも有用と考えられ、将来第一選択術式となる事も期待される。尿道下裂手術の豊富な実績に基づいて臨床的に応用が可能である。作成されたより生理的な手術材料は、尿管および膀胱などさまざま部位での尿路再建手術に臨床応用が可能である。
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Research Products
(4 results)