2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規ガンマラクトン化合物とサイトカインにより誘導される腎固有の修復再生機構の解明
Project/Area Number |
21592083
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
石橋 道男 Nara Medical University, 医学部, 講師 (40107032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 清秀 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50264867)
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Keywords | 急性腎障害修復と再生 / マクロファージ / rBAT heavy chain of heterodimeric aminoacid transporter / ガンマラクトン化合物 / 一側尿管閉塞・解除腎モデル |
Research Abstract |
腎組織障害時に腎固有の修復・再生に関わる機構が存在することを解明するための研究であるが、新規ガンマラクトン化合物(#1376)は、U937をヒトTNF-βと#1376でそれぞれ刺激し6-7日間培養するとheterodimeric aminoacid transporter (HAT) heavy chainのrBATを後者が惹起する。左側尿管を14日間閉塞したのち閉塞部を切除し30Gカブを用いて尿路再建後7日目のs-Cr値を観察する一側尿管閉塞解除(UUO-release)モデルを用いた。UUO-releaseモデルで#1376とrat rTNF-alpha治療群では解除7日目のs-Cr値が1.22mg/dlと対照群の2.28mg/dlと優位な回復を示し、治療群の修復尿細管にはrBATの強い発現がみられた。これら新しい治療法をうけた一側尿管閉塞解除モデルのラット水腎症の病理学的検討をおこなったところ、乳頭部近傍に著明な細胞集団、clustering cellsが共通して観察された。それら細胞の特性を検討中であるが、これまでの検討によりCD68陽性細胞とrBAT陽性細胞を含む結果が得られ多。この結果の解釈として、新しい治療により尿管閉塞腎が改善することから修復過程において固有腎を良好に修復する応答が誘導されていると推測している。
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