2009 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜症組織培養系の確立と月経血の抗原性による子宮内膜発症機序の解明
Project/Area Number |
21592097
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岩部 富夫 Tottori University, 医学部, 准教授 (10284001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月原 悟 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (80448191)
堀江 さや子 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (60464294)
出浦 伊万里 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (50464293)
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Keywords | 子宮内膜症 / 月経血 / 組織培養 |
Research Abstract |
月経血は採取後早期に凝固することから、ヘパリンを添加して採取後に、超音波破砕機で懸濁液にして用いた。PBMCからIL-4とGMCSFで分化誘導した樹状細胞に添加し、上清中の炎症性サイトカインであるIL-6およびIL-8濃度を測定した。TNFaの添加ではIL-6およびIL-8の産生はみられなかった。一方、月経血の添加は、濃度依存性に炎症性サイトカインの産生は増加することが明らかとなった。 組織培養はコラーゲンゲル等で培養したが、実験系として成立せず、3次元培養系を新たに確立して研究を行った。子宮内膜症細胞を3次元培養系で立体的に培養し、単層培養の結果と比較すると24時間培養後の上清中のIL-6は単層培養の上清中の濃度の1.31倍であり有意に増加した。以上のことから、月経血には抗原性があり単層培養系よりも3次元培養系の方が抗原刺激に対して鋭敏に反応することが内膜症細胞で初めて明らかとなった。 これらの研究成果は子宮内膜症の分野で画期的なことであり、病態のさらなる解明に結びつくのものと期待される
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Research Products
(12 results)