2011 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子工学・細胞生物学的アプローチによる配偶子形成過程における分子基盤の解明
Project/Area Number |
21592111
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
荒木 慶彦 順天堂大学, 大学院・医学研究科, 先任准教授 (70250933)
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Keywords | 生殖細胞 / TEX101 / dipeptidase 3 / GPIアンカー型タンパク質 / 精子形成 / マウス / 精巣 |
Research Abstract |
正常な受精・発生を遂行する上で生殖細胞形成は本質的な過程である。従ってこの機構の解明は不妊症の病態生理の理解する上で重要である。生殖細胞は二倍体生物個体において、「次世代にその形質を伝える」という他の体細胞と全くその機能として一線を画しており、減数分裂による遺伝子セット(ゲノム)の一倍体化を始め様々なユニークな特徴を有している。その形成段階においては、これまでの研究によりさまざまな分子の機能が明らかにされてきた。生殖細胞形成においては、他の体細胞と共通の分子機構も存在するが、その一方で、多種多様な特異的な分子群の関与も示されている。それらの分子群のうち、我々はLy6-like proteinスーパープァミリーであるTEX101(GPIアンカー型タンパク質)の生殖細胞上での生理活性の解明を目標に研究を進めている。TEX101はN結合型糖鎖を持つ糖タンパク質であることをこれまでの研究で明らかにしてきたが、本年度は、この糖鎖分子を認識する単クローン抗体Ts4を用いて、精巣内におけるTEX101の関連分子について検討した。その結果、1)精巣内のTs4が認識する糖鎖を有すTEX101分子とdipeptisase3が精巣内生殖細胞膜上で分子複合体を形成すること 2)dipeptidase3の精巣内及び精巣上体内における発生過程を含めた発現動態を明らかにした。平行して現在TEX101欠損マウスの生殖能の解析を細胞生物学的に進めている。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Quantitative peptidomic analysis by a newly developed one-step direct transfer technology without depletion of major blood proteins : Its potential utility for monitoring of pathophysiological status in pregnancy-induced hypertension2011
Author(s)
Araki Y, Nonaka D, Tajima A, Maruyama M, Nitto T, Ishikawa H, Yoshitake H, Yoshida E, Kuronaka N, Asada K, Yanagida M, Nojima M, Yoshida K, Takamori K, Hashiguchi T, Maruyama I, Lee L-J, Tanaka K
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Journal Title
Proteomics
Volume: 11
Pages: 2727-2737
Peer Reviewed
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