2010 Fiscal Year Annual Research Report
莢膜細胞特異的マイクロRNAの機能解析:卵胞の転写後調節とPCOSでの役割解明
Project/Area Number |
21592115
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
瀧澤 敬美 日本医科大学, 医学部, 助教 (40386157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 宰 日本医科大学, 医学部, 講師 (70293214)
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60188175)
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90271220)
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Keywords | 婦人科学 / 卵巣 / 莢膜細胞 / 多嚢胞性卵巣症候群 / microRNA |
Research Abstract |
本研究は、microRNA(miRNA)が卵胞莢膜細胞の機能制御を通して、卵胞成熟と排卵の調節の仕組みにどのように関わるのか、分子レベルでの機能解明を目指すとともに、多嚢胞性卵巣症候群の分子病態におけるmiRNAの関わり解明と臨床応用(新規バイオマーカー等)のための基盤研究を目的に研究を行いました。1)莢膜細胞のmiRNAの発現プロファイル解析:独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンター遺伝工学基盤技術室・小倉淳郎室長の協力を得て、マウス新生仔卵巣より葵膜幹細胞の分離および培養に成功しました。莢膜の分化に関与すると考えられる4種類の条件下[1.GSM(Germline Stem cell Medium)-K(無血清培地)、2.GSM-S(血清培地)、3.GSM-SL(血清培地+LH)、4,GSM-SLC(血清培地+LH+顆粒膜細胞のコンディション培地)]で培養し、莢膜幹細胞からの莢膜細胞への分化に伴うmiRNAの発現プロファイル解析を進めました。GSM-SLCによるステロイド産生細胞への分化誘導の再現性が安定せず、詳細な条件検討も併せ行いました。2)miRNAの診断ツールとしての開発:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)サンプル採取とサンプル調整を進めました。若年性子宮体癌(PCOSは子宮体癌のリスク因子)の中でPCOSまたはPCO-likeの診断を受けた手術症例、子官体癌および子宮頚癌の中から正常卵巣の手術症例を選択し、H&E標本を作製、デジタル画像化し、黄膜の形態解析を行いました。この形態解析により莢膜細胞層を確認し、十分にレーザーマイクロダイセクションで回収可能であることが明らかとなりました。現在、レーザーマイクロダイセクションにて回収し、miRNA発現解析用のRNA抽出(サンプル調整)を進めました。
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Research Products
(3 results)