2011 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞を標的とした卵巣癌における新しい分子標的治療の開発
Project/Area Number |
21592122
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
太田 剛 山形大学, 医学部, 助教 (50375341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉智 博久 山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
吉田 隆之 山形大学, 医学部, 助教 (60466604)
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Keywords | 癌幹細胞 / 卵巣癌 / 薬剤耐性 / 分子標的治療 / Wilms' tumor 1 / yin and yang 1 |
Research Abstract |
幹細胞の分化過程においてWilms'tumor 1(WT1)とyin and yang 1(YY1)が重要な役割を果たすのではないかと考え実験を行った。short hairpin RNA(shRNA)を用いてWT1またはYY1をknockdownさせ、epithelial-mesenchymal transition(EMT)様の変化を示すか否かについて検討した。Immunoblotにより、E-cadherin,Vimentinの発現を検討したところ、non-targeted shRNAを導入した細胞(NTC ; 対照群)に比較してWT1 knockdown cellではE-cadherinの消失、Vimentinの増強を認め、間様系細胞の性質を獲得したと考えられた。YY1 knockdown cellではNTCに比べE-cadherinの増強を認めたが、Vimentinの変化はなく、上皮系細胞の性質がやや亢進したと考えられた。今後はそれぞれのknockdown細胞における幹細胞マーカー(Oct-4,Sox-2,klf4,c-Mycなど)の発現をreal-time PCRで検討する予定である。 さらに我々はYY1 knockdown cellにおいてpaclitaxelの感受性に関連するBIII-tubulinの発現が減少することに着目し、YY1とpaclitaxel感受性について検討した。Colony forming assayやimmunoblotでcleaved PARP(apoptosisの指標)を検討したところYY1 knockdown cellではNTCに比べpaclitaxelの感受性が増強することが分かった。またその機序についてはYY1が消失するとα-tubulinのアセチル化が起こりmicrotubeのstabilizationが亢進し、結果としてmitotic arrestが増強することが分かった。
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Research Products
(5 results)