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2009 Fiscal Year Annual Research Report

難治性卵巣がんに対する新規がん胎児性抗原を標的とした免疫療法の開発

Research Project

Project/Area Number 21592127
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

柴田 清住  Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (90335026)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉川 史隆  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40224985)
Keywords卵巣がん / がん胎児性抗原 / 免疫療法
Research Abstract

卵巣がん患者の死亡数は年々増加しており、上皮性卵巣癌の中で明細胞腺癌は抗がん剤抵抗性であることから、進行、再発癌の予後が極めて不良であり、新規治療法が期待されている。我々は卵巣明細胞腺癌患者60例における免疫染色の結果、患者の約50%に新規がん胎児抗原であるGlypican-3(GPC3)が発現していることを確認した。また、1期症例に限定するとGPC3の発現は予後不良因子になることを見出した。また、癌組織のRT-PCRによる解析では約60%の患者においてGPC3mRNAの発現が確認された。さらに、卵巣明細胞患者の血清のELISA染色において、約40%の患者血清中においてsoluble GPC3の発現が確認された。また、悪性卵巣胚細胞腫瘍の1つである卵黄嚢腫瘍の免疫染色において100%の症例においてGPC3の発現が認められた。以上の結果からGPC3は癌免疫療法の腫瘍抗原となり得る可能性が示唆された。
また、我々は卵巣がん細胞株におけるGPC3の発現の検討を行い、卵巣明細胞腺癌細胞株においてGPC3の強発現を確認した。その他、卵黄嚢腫瘍細胞株でも発現を認めた。特にKOC7C細胞ではGPC3が強発現していた。我々は、日本人の多くが所有するHLA-24とHLA-2に結合親和性の高いGPC3エピトープペプチドを作製した。また、卵巣明細胞腺癌患者から文書による同意を得て、末梢血単核球(PBMC)を採取し、ペプチド特異的CTLの誘導をELISPOTアッセイ、Tetramerアッセイにて検討し、ペプチド特異的CTLのクローン化に成功した。今後、このクローンを用いてGPC3発現細胞株(KOC7C)およびshRNA導入によるGPC3発現抑制細胞株における細胞障害性についての検討を予定している。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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