2010 Fiscal Year Annual Research Report
Sox4による子宮筋腫発育制御機構に及ぼすSPRMの作用機序の解明
Project/Area Number |
21592133
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小原 範之 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (70214210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 茂樹 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (70294212)
中林 幸士 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (80362789)
山田 秀人 神戸大学, 医学研究科, 教授 (40220397)
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Keywords | 子宮筋腫 / SOX4 / Progesterone |
Research Abstract |
子宮筋腫は従来より考えられてきたエストロゲンによる発育制御以外にも、プロゲステロンによっても発育が制御されていることが判明してきた。我々は、子宮筋腫細胞培養系を確立しプロゲステロン(progesterone:P4)の直接作用を検討することで、P4は子宮筋腫の増殖に密接に関わっていることを明らかにしてきた。P4は筋腫細胞の増殖を刺激し、アポトーシスを抑制して子宮筋腫発育に対して促進的に働く作用が主体であることを認めた。そのため、selective progesterone receptor modulator (SPRM)は子宮筋腫発育に対して抑制的に働き、SPRMは筋腫細胞の増殖能の抑制、アポトーシス誘導、局所成長因子発現の抑制、細胞外基質蛋白代謝への影響、血管新生関連因子発現の抑制など多面的な作用を有することが明らかになった。我々はSry-related high mobility group box 4 (Sox4)発現が子宮筋腫において有意に増強していることに着目し、子宮筋腫の増殖、アポトーシスに及ぼす影響や、子宮筋腫に対してアンタゴニストとして作用するSPRMがSox4発現と機能に及ぼす影響を検討するため、本研究を遂行している。平成22年度は、昨年度に引き続きインフォムドコンセントの上に、子宮筋腫検体の収集ならびに培養実験の遂行、さらにSox4のRNA interferenceが培養細胞の増殖、アポトーシスに及ぼす影響の検討してきた。sox4に特異的なsiRNAを合成し、培養細胞でのsox4蛋白発現を阻害することで培養細胞の増殖能とアポトーシスに及ぼす影響を検討していたが、現時点でsiRNAが培養細胞のSox4蛋白発現阻害を確認できていない。来年度も、さらにsiRNAを合成し、さらなる検討を続ける予定である。
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