2010 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜癌に対するMPAの分子標的治療薬としての機能解析とその制御の検討
Project/Area Number |
21592148
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
金村 昌徳 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40298782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90278531)
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70454543)
佐々木 浩 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80432491)
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Keywords | 子宮内膜癌 / GPR30 / プロゲステロン受容体 / 上皮間葉形質転換 |
Research Abstract |
近年、膜型エストロゲン受容体と考えられているGPR30の発現が子宮内膜癌における予後不良因子であることが報告され(Am J Ob Gyn.2007, 196:386-)、性ステロイドと子宮内膜癌の関連性が再認識され始めている。エストロゲン依存性type Iの細胞株ishikawaと非依存性type IIのHec1A, Hec108を用い、MPAを含むプロゲステロン受容体作動薬(SPRM)とGPR30の関連性、および細胞応答を検討した。IshikawaにMPAおよびDienogest (SPRMの一つ)存在下にエストラジオール(E2)を添加すると、E2で活性化されるERKのリン酸化が抑制され、cell viabilityも減少するが、一方Hec1A, Hec108ではむしろERKのリン酸化が認められ、PR-B(progesterone-receptor-B)を過剰発現することでさらに強いERKのリン酸化が認められた。つまりtype Iとtype IIでの細胞反応は逆であることが判明した。Ishikawa株にGPR30のsiRNAを導入しノックダウンしたところ、ERKのリン酸化が増強され、細胞増殖促進反応を認めたが一方、GPR30の発現ベクターを強制発現したところcell viabilityの低下が認められ、足場を失い上皮間葉形質転換(EMT)の現象が起きた。現在子宮内膜癌症例から得られた病理組織標本を用い、EMTと臨床的転帰予後について検討している。
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Research Products
(1 results)