2009 Fiscal Year Annual Research Report
好酸球性中耳炎の病態解明と治療戦略確立の新しい展開
Project/Area Number |
21592151
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
松原 篤 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 准教授 (10260407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南場 淳司 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (50361027)
白崎 隆 弘前大学, 大学院・医学研究科, 客員研究員 (20419980)
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Keywords | 好酸球性中耳炎 / periostin / pendrin |
Research Abstract |
好酸球性中耳炎は気管支喘息と病因が共通する部分が多いと考えられているが、未だにその病態には未解決の部分も多い。最近、気管支喘息のリモデリングに関与し、線維芽細胞から分泌される細胞外分泌蛋白のperiostin、および気管支喘息でIL-13刺激により気道上皮に誘導され粘液産生を亢進させるエフェクター分子である陰イオン輸送体であるpendrinの局在が注目されている。現在、我々は、好酸球性中耳炎の症例においてこれらの物質の局在を検討中であり、好酸球中耳炎の肉芽では気管支喘息において、気管支粘膜下のリモデリング部位に一致してperiostinが染色されるのと同様に、好酸球性中耳炎の粘膜下の肉芽にperiostinが染色されることを明らかにしつつある。現在、症例を増やして検討中である。 また、好酸球性中耳炎の臨床研究を進める際に問題となっていたのは、未だに診断基準が定まっていなかったことである。この点に関しては、他施設の研究者と共同して診断基準を作成中であり、成果を2009年日本耳科学会で発表している。この診断基準については投稿準備中である。 本研究課題については、この診断基準に合致した症例で上記の検討を進めており、近日には発表する予定としている。
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Research Products
(1 results)