2010 Fiscal Year Annual Research Report
実験的真珠腫モデルを用いた真珠腫上皮細胞のアポトーシスに関する研究
Project/Area Number |
21592158
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
比野平 恭之 昭和大学, 医学部, 講師 (00238320)
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Keywords | 中耳真珠腫 / 実験モデル / アポトーシス / 組織学的検討 |
Research Abstract |
平成22年度は安定的に中耳真珠腫実験モデルを作製するための情報収集と文献的考察を中心として行った。当初実験動物として予定していたラットは手術操作のための麻酔が困難で、真珠腫モデルを作成する鼓室も狭いという問題点があった。ラットより大きく、麻酔、手術操作が容易であるモルモットで真珠腫モデルを作成することとした。実験予定は以下の通りとする。 1. 実験方法 生後6~8週齢のウィスター系モルモットを用いる。実験には8匹を予定する。全身麻酔後、左側中耳骨胞を手術用顕微鏡下に開放し、骨胞内の粘膜をダイアモンド.バーを用いて可及的に除去する。予め採取した耳介基部の皮膚を全層で結合組織側を下に骨面へ移植する。開放した骨胞を閉鎖し、創面を縫合する。 皮膚移植3週後、全身麻酔後に再び左側中耳骨胞を開放する。嚢胞状の真珠腫形成を確認し、皮膚嚢胞の形成を確認した後に嚢胞壁を破る。嚢胞内のdebrisを可及的に掻き出して上皮下の肉芽組織内に散布する。充填群4匹ではdebris散布後の中耳腔にハイドロキシアパタイトの顆粒を充填し創面を縫合する。残り4匹は充填を行わず創を閉じる。これらはコントロールとする。 1) 真珠腫組織のアポトーシス発現の検出(TUNEL法) 4週目と8週目に両群の動物はペントバルビタールの致死量投与により屠殺し、左側頭骨を摘出する。パラフィン包埋を行い、薄切切片を作成した後、脱パラフィン処理、タンパク分解処理などを行って標識抗体に反応させ、脱水、透徹処理を行って検鐘する。観察組織100細胞中のアポトーシス細胞をカウントし、コントロール群と充填群で比較検討する。 2) 真珠腫組織のアポトーシス発現の検出 1と同様の手順で4週目と8週目に両群の動物を屠殺し、左側頭骨を摘出する。直ちに顕微鏡下に実験的真珠腫を摘出しキットを用いてアポトーシス細胞を検出する。
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