2010 Fiscal Year Annual Research Report
神経反発因子セマフォリン3Aを用いた斬新で画期的なアレルギー性鼻炎治療の研究
Project/Area Number |
21592179
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横井 秀格 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80317487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 洋 順天堂大学, 医学研究部, 助教 (00396574)
高森 建二 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (40053144)
池田 勝久 順天堂大学, 医学部, 教授 (70159614)
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Keywords | Semaphorin 3A / neuropilin-1 / VEGFR-1,2 / アレルギー性鼻炎 |
Research Abstract |
「研究の目的」本研究では、鼻アレルギーにおける斬新で効果的な治療方法の開発を目指し、ヒト鼻粘膜を用いて、神経反発因子Sema3AのARへの関与の有無とその治療効果の検討を目的とする。 「研究実施計画」 神経反発因子Sema3AとSema3Aのレセプターのneuropilin-1が血管新生を促進するVEGF(vascular endothelial growth factor)のレセプターでもあるため、Sema3AがVEGFに対し拮抗作用を持つことから、Semaphorin 3A、neurophirin-1、VEGFR-1,2の発現を免疫組織染色にて同定した。Sema3A、neurophirin-1の発現は、それぞれ上皮細胞間領域、腺細胞間領域に認め、VEGFR-1,2の発現は主に腺細胞に認めた。アレルギー(+)、(-)群とでの発現量の比較をおこなったが、現在Sema3Aは、アレルギー群に多く発現している傾向を認めたが統計学的有意差は認めなかった。 次にメッセンジャーレベルでの解析を上記検体、分子を用いてRTPCR法にて解析したが、統計学的有意差は認めなかった。また、アレルギー(+)群の中でSema3Aとそのレセプターであるneurophirin-1、VEGFR-1,2との発現量の相関性を解析したが統計学的有意な相関はなかった。 これら結果よりアレルギー(-)群となった検体もアレルギー以外の炎症があることが推察され、Sema3Aがアレルギー炎症のみならず鼻粘膜過敏症における神経の役割に関与していることが示唆される。そこで本年度は各検体の免疫染色における神経の上皮内への分布量とSema3Aのメッセンジャーレベル、タンパクレベルでの発現量の相関関係を解析する。
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[Journal Article] Antimicrobial peptides human beta-defensins and cathelicidin LL-37 induce the secretion of a pruritogenic cytokine IL-31 by human mast cells.2010
Author(s)
Niyonsaba F, Ushio H, Hara M, Yokoi H, Tominaga M, Takamori K, Kajiwara N, Saito H, Nagaoka I, Ogawa H, Okumura K
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Journal Title
J Immunol.
Volume: 184
Pages: 3526-3534
Peer Reviewed
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