2010 Fiscal Year Annual Research Report
鼻アレルギー発症機序における上皮細胞の新たな役割-T細胞、樹状細胞との相互作用
Project/Area Number |
21592181
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
RUBY Pawankar 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00287674)
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Keywords | 上皮細胞 / TSLP / 樹状細胞 / T細胞 |
Research Abstract |
アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー性疾患にはTh2タイプの炎症や好酸球、肥満細胞の増加と活性化が特徴である上皮細胞がThymic stromal lymphopoietin(TSLP)を産生し樹状細胞を活性化させIL-4,IL-13などのTh2typeのサイトカインやTARC,MDCなどのTH2細胞の遊走因子を産生させる。その結果としてTh2細胞や好酸球を粘膜に誘導させることができる。又、アレルギー陽性鼻茸やアレルギー陰性いずれにも好酸球やth2細胞の増加とIgEの存在が報告されている。 我々はアレルギー炎症における上皮細胞の新たな役割を明らかにする為アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸、非アレルギー鼻炎を伴う鼻茸それぞれのTSLP,TARC,MDCのmRNAの発現をReal Time PCRにて検討した。アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸、非アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸それぞれのIgEの量をELISAにて検討した。アレルギー性及び非アレルギー性鼻茸組織中と、アレルギー性鼻炎粘膜における好酸球浸潤をWright-Giemsa染色にて検討した。アレルギー性鼻炎鼻粘膜と非アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸に比べアレルギー性鼻炎を伴う鼻茸のTSLP,TARC,MDCのmRNA発現が多くみられた。アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸、非アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸にIgEが増加が認められた。またアレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸、非アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸組織中のIgEとTSLP陽性細胞数の相関が認められた。さらにアレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎を伴う鼻茸、非アレルギー性鼻炎におけるTSLP陽性細胞と好酸球には正の相関がみられた。
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Research Products
(4 results)