2010 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部扁平上皮癌細胞におけるCD44バリアントアイソフォームの機能解析
Project/Area Number |
21592198
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
村上 大造 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70398212)
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Keywords | CD44 / 頭頸部癌 / 転写 / 浸潤・転移 |
Research Abstract |
CD44はヒアルロン酸を主なリガンドとする接着分子である。癌細胞における高発現が確認されており、その増殖能、浸潤・転移能において中心的な役割を担うと考えられている。頭頚部扁平上皮癌における高発現も多く報告されている。申請者はこれまでにこのCD44機能制御機構として細胞膜外、領域、細胞膜貫通領域における連続的切断機構があることを報告してきた。これら研究は主に標準型CD44(CD44s)についての解析であるが、CD44には他に選択的スプライシングによって生じる様々なバリアントアイソフォームの存在(CD44v)が知られている 本研究では、今まで我々が行ってきた癌細胞におけるCD44の機能解析について、標準型CD44のみならず、頭頚部扁平上皮癌において高発現しているバリアントアイソフォームにまで範囲を広げ解析することを目的としている。また、CD44細胞外領域に対するモノクローナル抗体の癌細胞増殖能、浸潤・転移能に及ぼす影響を検討することにより、臨床応用への可能性についても考察する。平成22年度は外科的切除によって採取した頭頸部扁平上皮癌組織を凍結保存し、サンプルのSDS化などを行い実験の準備中の段階である。ウエスタンブロット解析などに必要な抗体量に制限があり、実験回数を減らす必要があるため、とれらサンプル量が一定量準備できた段階でバリアントアイソフォームの発現状態について蛋白発現解析やmRNA解析を用いて行う予定である。この結果をもとに頭頸部扁平上皮癌でのCD44バリアントアイソフォームと浸潤・転移能との関連について検討する予定である。
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