2009 Fiscal Year Annual Research Report
アデノウイルスを用いたテロメラーゼプロモーター制御による頭頸部癌治療の開発
Project/Area Number |
21592201
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佃 守 Yokohama City University, 医学研究科, 教授 (70142370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 長一 横浜市立大学, 医学研究科, 准教授 (40295499)
石黒 由香利 横浜市立大学, 医学研究科, 特任助教 (00423830)
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Keywords | テロメライシン / 頭頸部癌 / アデノウイルス |
Research Abstract |
Telomelysin (OBP-301)はtelomerase-specific replication-componentを持つadenovirusであり、ヒトtelomerase reverse transcriptase(hTERT) promoter elementに感染し、ヒトがん細胞に抗腫瘍性に働く。Telomelysinの抗腫瘍性とそれぞれの頭頸部扁平上皮がん細胞のhTERT mRNA発現またcoxsackievirus and adenovirus receptor (CAR) mRNA発現との関連性を検討した。hTERTまたCARのmRNA発現はquantitative RT-PCRを用いて検索し、当科で樹立、培養化された17種類の頭頸部扁平上皮がん細胞で検討した。それぞれのがん細胞をtelomelysin処理した3, 5, 7日後のID_50とそれぞれのがん細胞のhTERTとCARのmRNA発現には明らかな相関性は認められなかった。CARmRNA発現とtelomelysin処理3日後のID_50に関しては、CARIβ-actin mRNA比が0.4以上の細胞は全てtelomelysinに対して低いID_50を示していた。この結果はがん細胞のCAR発現がadenovirus感染に関与する可能性があり、telomelysin処理早期には腫瘍細胞のtelomelysin感受性と関わることが考えられた。一方、化学療法剤との併用療法を検討した結果、telomelysinとpaclitaxelは処理順に関わらず相加効果を示したが、telomelysinとcisplatin併用ではcisplatin処理先行でのみ相加効果が観察され、cisplatinはtelomelysinのreplicationに影響する可能性が示唆された。
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Research Products
(11 results)