2011 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部がんの浸潤・転移に対するWnt/SnailシグナルとMMPの制御
Project/Area Number |
21592203
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
家根 旦有 近畿大学, 医学部, 教授 (40220199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 武雄 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60094554)
太田 一郎 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (00326323)
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Keywords | 頭頸部がん / 浸潤・転移 / Wnt / Snail / MMP |
Research Abstract |
本研究ではがん細胞の浸潤・転移のメカニズムを解明し、いかにがん細胞の浸潤・転移を阻止できるかについての研究を行った。がん細胞の浸潤・転移を阻止する目的として、上皮の基底膜や周囲の間質を突き破るために働くMatrix Metalloproteinase(MMP)、その上流で上皮-間葉移行Epithelial-Mesenchymal Transition(EMT)を誘導する因子Snail、さらにSnailを制御しているWntシグナル伝達経路を阻害することでがんの浸潤・転移を阻止することが可能かどうかについての検討を行った。実験方法としてはWntlあるいはSnailを強発現しているがん細胞に対して、特異的なsiRNAを用いて遺伝子発現Knock downさせ、生体において転移能を抑制できるかを、鶏卵を用いたchick chorioallantoic membrane assay (CAM assay)によるin vivoがん浸潤・転移モデルを用いて検討した。具体的にはWnt1を強制発現させた癌細胞(MCF7.Wnt1)、あるいはSnailが強発現している癌細胞(HSC3など)に、pSUPER-Snail-shRNA(あるいはpSUPERcontrol)とpCMS.EGFPplasmidとをリポフェクタミンを用いて遺伝子共導入し、Snailの発現を調節されたこれらの癌細胞の浸潤・転移能についてCAMassayを用いて評価した。実験の結果は、pSUPER-Snail-shRNAを導入することによって元来強い浸潤能を有する癌細胞(MCF7-Wnt1またはHSC3)の浸潤能は抑制されることが確認された。以上の結果にて、Snailを標的としたsiRNAを用いることによって浸潤・転移が抑制されることが明らかとなり、将来的にはSnailを標的とした阻害薬が浸潤・転移を抑制する新しい治療法になる可能性が示唆された。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] siRNA targeted for NBS1 enhances heat sensitivity in human anaplastic thyroid carcinoma cells2011
Author(s)
Okamoto N, Takahashi A, Ota I, Ohnishi K, Mori E, Kondo N, Noda T, Nakagawa Y, Uemura H, Yane K, Hosoi H, Ohnishi T
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Journal Title
Int J Hyperthermia
Volume: 27
Pages: 297-304
Peer Reviewed
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