2011 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌における新しい転移関連遺伝子の検討と早期診断システムの開発
Project/Area Number |
21592204
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田村 真司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10244724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 昇 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10136963)
保富 宗城 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90336892)
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Keywords | 頭頸部癌 / 転移関連遺伝子 / MAL遺伝子 / メチル化 / 早期診断 |
Research Abstract |
【はじめに】MAL(myelin and lymphocyte)蛋白はraft domainのintegral membrane componentであり、その発現は種々の癌で有意に減少している。MALpromotorのメチル化がこの遺伝子のdown-regulationにおける重要な機構であると考えられる。更に、MALのメチル化の状態が大腸と胃の腺癌の診断的マーカーであることが示されている。我々の目的は頭頸部扁平上皮癌(head and neck squamous cell carcinoma;HNSCC)における診断的マーカーとしての血中を循環するhypermetylated MAL遺伝子の役割を評価することである。 【方法】我々はHNSCC患者と対照健常者より血清検体を採取し、処理を行った。QIAamp Viral Spin Kitによって血清検体からgenomic DNAを分離した。Sigma Imprint DNA Modification Kitによってbisulphite処理を行った。最終的に、methylation specific PCRを行い、HNSCC患者と対照健常者との間のMAのメチル化の状態の比較を行った。 【結果】我々はHNSCC患者からの8例の血清検体のうち5例(62%)でMAL promotorのhypermethylationを検出した。対照健常者においては、9例のうち3例(33%)のみがメチル化を示した。 【考察】血清におけるMAL promotorのhypermethylationの検出がHNSCCの診断的マーカーとなる可能性があると思われた。
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