2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592229
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻川 元一 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (70419472)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 網膜色素変性 / 視細胞 / フォトトランスダクション / 神経保護 / 可視化 / スクリーニング / アポトーシス |
Research Abstract |
計画に基づき我々が開発した視細胞の強制発現系を用いて、ヒトロドプシンの各変異体、Q344X、P23H、G106R、G188R、K296E、T4R、N15S、L88P、S334Xのトランスジェニックゼブラフィッシュを得ている。このうちG106R以下は本邦において現有する網膜色素変性患者に認められる変異である(パーソナルコミュニケーション)これらの変異体の表現型を解析するとその重症度に差はあるものの、基本的には視細胞死を引き起こしていると考えられた。つまり、ヒト網膜色素変性のモデルとして来年度以降の研究に使用できると考えられた。 またQ344Xに関しては、視細胞死が光感受性を示すこと、トランスデューシンの発現を抑制すると視細胞死を抑制できるが、ホスホジエステラーゼの発現を阻害しても視細胞死を抑制できないことより、以前より我々が検討してきた変異体ovlと同様の視細胞死のメカニズムが働いていると考えられた。現在、他の変異体でのこの系の関与を検討している。 我々は視細胞死に小胞体ストレスが関与しているとの予想の元に小胞体ストレスを生体でモニターできる魚を開発した。これはXBP-1のスプライシングを利用し、小胞体ストレスがかかると上記スプライシングによりVenusの読み枠がずれVenusが発現されるというものである。これと開発したロドプシンQ344X、さらに、ENU誘導し細胞変異体であるovlを掛け合わせたが、残念ながらこれら変異体の視細胞において有意に小胞体ストレスが上昇しているという知見は得られなかった。これは、RT-PCRを用いたSite-Specifcスプライシングのモニターでも同様の結果であった。
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Research Products
(10 results)