2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592229
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻川 元一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70419472)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 網膜色素変性 / 視細胞 / フォトトランスダクション / 神経保護 / 可視化 / スクリーニング / アポトーシス |
Research Abstract |
ヒトロドプシン変異体、Q344X, P23H, G106R, K296E, T4R, N15S, S344Xについて、ラインを得たうえ、その表現型解析を行った。まず、Rh1:EGFPトランスジェニックを掛け合わすことにより、桿体細胞を可視化し、その数を検討した。これにおいて、受精後二週間において視細胞の数は野生型にに比べ有意に減少していた。また、ヒト表現型において重症であるといわれているQ344X, S344Xにおいては他のラインに比して減少率が高く、ヒト表現型を良く再現していると考えられた(Q344Xにて64.9%の減少、p<0.01)。また、この現象はTUNEL解析によってアポトーシスによるものであることを確認している。つまり、これらトランスジェニックは野生型に比してTUNEL陽性細胞が外顆粒層のみで増加していた。また、ヒト野生型ロドプシンのトランスジェニック体ではこのような視細胞の数の減少や、TUNEL陽性細胞の増加は認めなかった。 また、Q344Xにおいて、野生型において視細胞死を引き起こさない通常の光刺激を遮断すると、視細胞死は有意に減少した。また、フォトトランスダクションの構成分子であるトランスデューシンを発現抑制すると視細胞死は抑制されたが、次の段階のフォスフォジエステラーゼを発現抑制しても視細胞死は抑制されず、むしろ増強した。したがって、この視細胞死のシグナルがトランスデューシンの位置を通過していることが示された
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