2009 Fiscal Year Annual Research Report
TACSTD2遺伝子による上皮タイトジャンクション機能制御機構の解明
Project/Area Number |
21592238
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
川崎 諭 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (60347458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 彰 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00312348)
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Keywords | 遺伝性角膜変性症 / TACSTD2 / タイトジャンクション / タンパク分解 |
Research Abstract |
今年度はTACSTD2遺伝子の発現を様々の上皮組織にて検討した。TACSTD2遺伝子は重層扁平上皮の全層の細胞膜に発現していた。また角膜上皮細胞の不死化セルラインであるHCE-T細胞において抗TACSTD2抗体で免疫沈降実験を行ったところ、タイトジャンクション構成タンパクのうちクローディン1と7が共沈したが、HCE-T細胞で発現しているクローディン4は共沈せず、ZOI、オクルディンについても共沈は見られなかった。一方、分子間距離が近い場合にのみシグナルが見られるPLAアッセイにてTACSTD2タンパクとタイトジャンクション関連タンパクの分子間距離を検討したところ、クローディン1、4、7のすべてとZOIでシグナルが見られたがオクルディンについてはシグナルは認められなかった。そこでPLAアッセイによるシグナルの細胞内局剤をさらに詳細に検討する目的でPLAアッセイ後のサンプルをさらに蛍光標識抗デスモプラキンないし抗ゴルジン47抗体で2重染色し、PLAシグナルが細胞膜にあるのか、ゴルジ体に存在するのかを検討した。そり結果PLAシグナルは主に細胞膜上に存在し、わずかながら細胞内にも存在したもののゴルジ体には局在していなかった。次にTACSTD2遺伝子の機能喪失がタイトジャンクションタンパクの局在と機能にどのような影響を与えるかについて検討すべく、TACSTD2遺伝子に対するshRNA発現レンチウイルスベクターを構築した。現時点で作成した5つのレンチウイルスのうち2つのものについてRNA、タンパクの両レベルでの抑制を確認している。
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