2010 Fiscal Year Annual Research Report
ステロイド緑内障発症におけるエピジェネティック因子の解析
Project/Area Number |
21592239
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松田 彰 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00312348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 諭 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (60347458)
森 和彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (40252001)
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Keywords | エピジェネティクス / 緑内障 / ステロイド / ゲノム / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
平成21年度に施行したヒト培養線維柱帯細胞のデキサメサゾン添加によるメチル化状態の変化の網羅的に解析の結果を受けて、本年度にメチル化状態が変化した遺伝子の遺伝子発現量の変化をアジレント社のDNAチップを用いて検討し、両者の比較によってゲノムメチル化の影響をより詳細に検討した。さらにステロイド緑内障患者のDNAサンプルの収集に努めるとともに、ステロイド緑内障患者の線維柱帯切除術を施行する際に得られた組織切片を用いて、上述のメチル化状態の変化を認めた遺伝子のタンパクレベルでの発現を再検討した。また、ゲノムのメチル化と合わせて他のエピジェネティクス因子であるヒストンのアセチル化の影響を調べるため、あらかじめデキサメサゾン処理した培養線維柱帯細胞を脱アセチル化剤であるTSAと24時間反応させ、デキサメサゾン未処理のサンプルと合わせてデキサメサゾンの影響によるヒストンアセチル化によってその発現に影響を受ける遺伝子を網羅的に解析した。現在これらの結果から得られたステロイド緑内障発症とエピジェネティクスの影響に関連する遺伝子群について、組織学的な解析および遺伝子多型の影響を検討中である。また21年度は培養線維柱帯細胞としてセルラインを使用していたが、本年度は初代培養線維柱帯細胞を入手したため、実験データの再現性の確認も合わせて施行した。現在この初代培養線維柱帯細胞を用いたタンパク機能実験の系を確立している最中である。
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