2010 Fiscal Year Annual Research Report
マネキン型紫外線測定器による眼部紫外線被曝の測定と眼部UVインデックスの提唱
Project/Area Number |
21592249
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 洋 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60260840)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 保夫 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (60410304)
|
Keywords | 疫学 / 紫外線 / 白内障 / 紫外線暴露 |
Research Abstract |
有害紫外線(UV)の眼部被曝について未だ詳細な情報はない。申請者らはこれまでマネキン型W-A&Bセンサーシステム(波長360nm以下)を用いて眼部被曝について検討してきた。本研究では人体に特に有害なUV-Bの眼部被曝も同時に測定し、過剰な眼部被曝を予防するための適切な情報(指標)を提示することを目的としている。本年度は昨年度に作成したUV-Bマネキンセンサーシステム(λ320nm以下)を導入し、UV-A&Bおよび-Bの眼部被曝状況について検討した。 計測は金沢医科大学屋上で定点観測を定期的に行い、さらに反射の強い雪面、紫外線の強い台湾での結果と比較した。(1)2010.4.8、金沢医科大学屋上(北緯36°39'23"、東経136°38'50"、標高50m、天候:晴れ、設置面:ウレタン、(2)2010.3.30、石川県白山市クロスカントリー競技場(北緯36°9'15"、東経136°36'5"、標高651m、天候:快晴、設置面:新雪)、)(3)2010.5.21、金沢医科大学屋上(天候:晴れ時々薄曇)(4)2010.7,7、台湾台中市淡水フィッシャーマンズワーフ屋上(北緯25°11'2"、東経121°24'40"、標高10m、天候:晴れ時々曇り、設置面:コンクリート)では、両システムを同一の赤道儀にマウントし、毎正時の16方位に対する被曝強度分布を計測し比較した。 これまでの結果では、UV-Bにおいても太陽を正面とした場合、直達光のために朝夕の時間帯が正午頃よりも眼部被曝強度が高いことを確認した。しかし太陽を背面とした時は、朝夕で正面被曝強度の約1/4、正午頃では約60%と、散乱特性の高いUV-Bにおいては、正午頃が安全とは言い切れなかった。この傾向は設置面の反射にも左右され、新雪面では正午(太陽高度58°)の頭頂に対して太陽背面での眼部被曝はUV-A&Bが63%、UV-Bが66%であった。UV眼部被曝は天候、環境などに大きく影響される。今後、計測環境のモデル化と眼部被曝との関係を追及する。
|
Research Products
(5 results)