2011 Fiscal Year Annual Research Report
マネキン型紫外線測定器による眼部紫外線被曝の測定と眼部UVインデックスの提唱
Project/Area Number |
21592249
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 洋 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60260840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
初坂 奈津子 金沢医科大学, 医学部, 助教 (50505352)
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Keywords | 疫学 / 紫外線 / 白内障 / 紫外線被曝 |
Research Abstract |
本年度はUVインデックス(以下をUVIと略す)と相関の高いUV-Bセンサーを使用したマネキン型UVシステムを用い、頭頂および眼部の被曝量を日出から日没まで1時間おきに、北・北東・東・南東・南・南西・西・北西の8方向(各20秒)計測した。UVIと眼部UVIの関係についての計測は金沢医科大学屋上(北緯36°66'、東経136°65'、標高50m)で随時行った。秋分日に近い2011/9/27と冬至に近い2011/12/14のデータでは、頭頂の各時間における8方向平均被曝量は太陽高度とともに増加し、9月では南中時(太陽高度52度)に0.035mW/cm^2であるのに対し、12月(高度30度)では0.005mW/cm^2となった。同日の気象庁が発表したUVI(南中時)は9月が5、12月が2で頭頂での測定値との相関も高かった。頭頂に対する眼部被曝量の割合は、太陽高度52度(UVI=5)では、8方向平均で約10%、太陽正面で約20%であった。太陽高度30度(UVI=2)では、9月・12月ともに8方向平均で約40%、太陽正面で約60%であった。UVIと頭頂被曝量は良く相関するが、UVI高値では頭頂に対する眼部被曝率は低く、UVI低値では眼部被曝率は高くなり、ある程度以上のUVIであれば、眼部UVIは大きく変化しない可能性を示唆する結果が得られた。 周囲環境の眼部UVIへの影響評価については、2012/3/16および3/21に雪面で測定実験を行った。3/29に金沢医大屋上で計測を行い同一UVIであっても雪面における眼部UVIはアスファルト面の数倍以上であることが明らかになった。本研究から眼部被曝の指標となる眼部UVIに関しては、周囲環境からの反射要因がきわめて大きいことが明らかになった。眼部UVIに関しては周囲環境別の指標呈示が必要であり、通常環境での眼部UVIに加え、最も反射率が高い雪面での眼部UVI、さらにはその中間であることが予想される水面での眼部UVIが必要である。
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Research Products
(2 results)