2009 Fiscal Year Annual Research Report
加齢黄斑変性における網膜色素上皮細胞の小胞体ストレスの関与の解明と治療法への応用
Project/Area Number |
21592251
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
高橋 寛二 Kansai Medical University, 医学部, 教授 (60216710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 奈保子 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60204062)
安藤 彰 関西医科大学, 医学部, 講師 (50319612)
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 小胞体ストレス / 細胞間接着分子 / VEGF / PEDF |
Research Abstract |
今年度は小胞体ストレス負荷時の網膜色素上皮におけるtight junctionの変化について検討した。小胞体ストレスが加齢黄斑変性の発生や進展の一因であるという報告があり、その検証のために網膜色素上皮細胞に小胞体ストレスを負荷しtight junctionの変化を検討した。方法は培養ヒト網膜色素上皮細胞(ARPE19)に小胞体ストレスを惹起するTunicamycin(TM:1μg/ml)及びThapsigargin(TG:1μM)をそれぞれ添加した。6、12、24、48時間後にGRP78/Bip及びC/EBP-homologous protein(CHOP)、tight junctionとしてZonula occludens(ZO)-1,、occludin、claudin-1さらに血管内皮増殖因子(VEGF)の発現をreal time PCR法で検討した。TM及びTGを添加し48時間後にwestern blot法を使用してタンパク質の発現、また免疫染色、さらにtransepithelial electorical resistance(TER)、を測定した。結果は以下の通りである。TMおよびTG負荷でGRP78/BipおよびCHOP mRNAの発現は6、12、24、48時間後いずれにおいても有意な上昇を示した。ZO-1はTM負荷では有意な上昇は認めなかったものの、TG負荷においてmRNA及びタンパクレベルで有意な上昇を認めた。Occludinとclaudin-1はTM及びTG負荷でmRNA及びタンパクレベルで有意な上昇を認めた。免疫染色ではTM及びTG負荷にてZO-1、occludin、claudin-1いずれにおいても蛍光強度の増強を認めた。VEGF mRNAはTM及びTG負荷にて発現が有意に上昇していた。TM及びTG負荷によりTERは有意な上昇を認めた。これらの結果から、小胞体ストレスによって網膜色素上皮のtight junctionに転写・蛋白レベルで変化が生ずることが解明され、小胞体ストレスによって網膜色素上皮の機能が変化し、加齢黄斑変性の病態に関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
尾辻剛, 高橋寛二
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Journal Title
眼科インストラクションコース眼科診療のスキルアップ網膜硝子体編(メジカルビュー社)
Pages: 86-89
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