2011 Fiscal Year Annual Research Report
炎症制御を主眼とした難治性角結膜疾患の器官再生的病態探索と分子治療法の開発
Project/Area Number |
21592258
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
宮崎 大 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (30346358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 幸次 鳥取大学, 医学部, 教授 (10213183)
馬場 高志 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (40304216)
池田 欣史 鳥取大学, 医学部, 助教 (10444639)
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Keywords | アレルギー性結膜炎 / 加齢黄斑変性症 |
Research Abstract |
アレルギー性疾患において、トランスクリプトームの解析よりNF-κB nuclear factor-κB)が炎症性カスケードの中心に位置づけられることが判明してきた。そこでこれらを制御することにより病態をコントロールすることが可能と想定され、NF-κBの制御機構を詳細に検討してきた。その結果、アレルギー性結膜炎の主たる担い手である肥満細胞自体は古典的NF-κBの活性化機構に大きく依存しているが、一方、液性免疫を担うB細胞はむしろ代替経路によりその活性化が制御されていることが判明した。その機能はIκB kinase (IKK)レベルで表裏の関係にあった。これにより、炎症制御のストラテジーを開発する上での重要な知見が得られた。 アレルギー性疾患は、とくにTh2型の炎症性反応により制御されていることが知られている。これらTh2型炎症反応は、Th1、あるいはTh17の活性化との相互作用においても調節されている。近年有病率が増加している加齢性黄斑変性も、同様に炎症疾患として定義されうることが判明しつつある。そこで、炎症疾患制御の観点から、病態を統合しえる分子群の探索を行ってきた。その結果、Th17あるいはTh2系のサイトカインが加齢性黄斑変性の代表的な病型であるポリープ状脈絡膜血管症の病態に強く関与することが判明した。
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Research Products
(1 results)