2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592261
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
石龍 鉄樹 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00216540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 知弘 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50241881)
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Keywords | 視細胞 / 眼底自発蛍光 / 視物質密度 / 網膜剥離 / OCT |
Research Abstract |
本研究は視細胞外節障害時の視細胞応答機構を、自発蛍光による視物質密度測定、SD-OCT所見、多局所ERG所見、網膜感度測定を用いて検討することを目的とする。平成22年度は自発蛍光を用いた視物質密度測定(AFD)の再現性の向上と臨床症例における網膜外層の形態学的変化の観察を目標とし研究を行った。 (1)532nm照射光を用いたAFDの再現性の検討 532nmのローカットフィルターを用いて撮影された眼底自発蛍光の蛍光輝度は低いく、従来のように連続画像を用いた計測ができなかった。そこで撮影開始時と終了時に撮影した5枚の連続画像を用いて加算平均画像を作成し、この2枚の画像の差分を計算することで視物質密度を評価することで、532nmAFDによる視物質密度分布を作成することが可能となった。ただし、光照射前後の画像のずれにより、網膜血管や色素上皮病変の周囲で見かけ上、視物質密度が高く表示されてしまうという問題点があることがわかった。また、光照射前後で加算平均された2画像を比較する場合、必ずしも2画像間の時間的間隔が一定しないことで再現性が低下する問題があることがわかった。今後、画像のずれ、測定時間間隔について検討していく予定である。 (2)網膜外層の形態学的変化 裂孔原性網膜剥離術後に復位した網膜外層の長期変化をSD-OCTで観察した。視細胞内接外節境界と考えられているIS/OSは、網膜復位直後はほとんどの症例で消失していた。IS/OSは1-3ヶ月で観察されるようになったが、症例によっては完全に回復するまで1年を要する症例があった。IS/OSと網膜色素上皮の間に見られcone sheathと考えられるCOST lineの回復は、cone sheathの回復には長期間を要すると考えられた。現在、532nmAFDが測定できる症例を収集している。
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