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2009 Fiscal Year Annual Research Report

血管壁局在幹細胞の多分化能および生理機能に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21592283
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

荒木 淳  The University of Tokyo, 医学部付属病院, 医員 (00508088)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉村 浩太郎  東京大学, 医学部付属病院, 講師 (60210762)
飯田 拓也  東京大学, 医学部付属病院, 助教 (00398603)
東野 琢也  東京大学, 医学部付属病院, 助教 (70433901)
Keywords脂肪由来幹細胞 / 血管内皮前駆細胞 / 間葉系幹細胞
Research Abstract

脂肪組織では脂肪由来幹細胞(ASC)が血管周囲に存在するとする報告がある一方で、血管壁に血管前駆細胞が局在する報告も見られる。ASCと血管壁局在幹細胞との関係性を明らかにするため、H21年度は以下の研究を行った。
(1)血管壁構成細胞の採取・培養と特徴解析
成人皮下動脈・静脈、小血管からそれぞれexplant法にて細胞を回収した。いずれも線維芽細胞様であり10継代以上の培養が可能であった。増殖実験では動脈、小血管由来細胞が静脈由来細胞よりも速い増殖傾向があった。分化誘導実験ではいずれも脂肪、骨、軟骨への分化が可能で、その定量的な評価では、脂肪分化はASC>動脈>小血管>静脈、骨分化は動脈>小血管=ASC>静脈の順に、軟骨分化は同程度の分化傾向がみられた。以上より、動脈、静脈、小血管には間葉系細胞へ分化し得る幹細胞が存在することが示された。
(2)血管壁組織の発現マーカー解析
動静脈の免疫組織染色の結果、CD34は外膜最内層に、CD146は外膜外層に発現しており、CD271の発現はみられなかった。血管を栄養するVasa vasorumや間質内小血管では、内皮から一層を隔ててCD34発現層があり一部の血管で内皮に接してCD271発現がみられたが、CD146の発現は不明瞭であった。explant培養細胞のFACS解析では、培養初期にCD34+細胞はいずれも高い割合で存在し、CD271+細胞は小血管では半数近く、動脈と静脈では10~20%の存在であり、CD146+細胞はほとんど存在しなかった。組織免疫染色とFACSの血管から、血管壁に存在する間葉系幹細胞の局在は、CD34+CD146-である外膜最内層もしくは小血管周囲が推測された。
(3)レーザーマイクロダイセクション(LMD)法を用いた血管壁からの選択的組織採取
LMD装置を用いて、血管の内膜、中膜、外膜内層及び外膜外層(小血管)をそれぞれ回収し、RNAを抽出、逆転写を行った。H22年度以降は、血管壁の各層から回収したcDNAを用い、遺伝子発現プロファイリングを比較することで、血管壁局在間葉系幹細胞のマーカーを選択する予定である。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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