2009 Fiscal Year Annual Research Report
ティシューエンジニアリングチャンバーを用いた血管柄付き皮弁作製の実験的研究
Project/Area Number |
21592289
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
田中 嘉雄 Kagawa University, 医学部, 教授 (50171806)
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Keywords | 再生医療 / tissue engineering chamber / 骨髄液由来多血小板血漿 / 線維芽細胞増殖因子 / 血管付き軟組織 |
Research Abstract |
これまでの研究結果から、tissue engineering chamber(以下、TEC)は細胞の増殖・分化を促進し、三次元の組織を再構築する再生の場となることが明らかとなった。この実験モデルを用いて、vascular carrierとして動脈血管束(以下、AV bundle)を用い、細胞(in vivo)と細胞外マトリックス(人工真皮:type I collagen sponge)、細胞増殖因子(FGF-2)、骨髄液由来多血小板血漿(bm-PRP)を併用して、より確実性をもって血管付き軟組織を再生し、血管柄付き皮弁を作製する方法を検討した。 実験系:1)実験動物:ウサギ(体重2.5kg~3.0kg)n=7,2)麻酔:マスク麻酔による全身麻酔 3)再生の場:多孔性Tissue engineering chamber(以下TEC)内(サイズ:4.2×3.2×0.5cm、面積9.4cm^2、体積4.7cm3,孔サイズ1.5mm)4)Vascular carrier:動静脈血管束(伏在動脈、内側伏在静脈)5)細胞外マトリックス:人工真皮type Iコラーゲンスポンジ(厚さ3mm,70-110-μm pore size)6)細胞増殖因子:FGF-2400μg/chamber,骨髄液由来多血小板血漿(bm-PRP)200μl,400μl 平成21年度の研究計画である「血管付軟組織再生に及ぼすFGF-2と骨髄液由来多血小板血漿(以下bm-PRP)の効果の比較検討」について,実験動物にウサギを用い 1. Control group:TEC+人工真皮+ヘパリン加生理食塩水 2. Experimental group 1:TEC+人工真皮+FGF-2:400μg+ヘパリン加生理食塩水 3. Experimental group 2:TEC+人工真皮+bm-PRP:200μl+ヘパリン加生理食塩水 についての実験を行ったところである。FGF-2とbm-PRPともに軟組織再生に有用である結果が得られている。今後、他の実験群の研究を引き続き行い、tissue engineering chamberを用いた軟組織再生におけるFGF-2とbm-PRPの効果的な投与方法を明らかにする
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